2018年5月18日(金)に第201回月例会が開催されました。
今回は、高校37期の元村有希子様に「科学技術と私たちの未来」と題してご講演をいただきました。
元村様は、九州大学教育学部卒業後、毎日新聞に入社され、西部本社報道部、福岡総局などを経て、東京本社科学環境部に異動され、現在は、部長を務めていらっしゃいます。
これまで、日本の科学技術と社会との関係を綴った長期連載「理系白書」で、第1回科学ジャーナリスト大賞を受賞されているほか、TBS「新・情報7days ニュースキャスター」のレギュラーコメンテーターとしてテレビでも活躍されています。
講演では、特に、科学技術のなかで発展がめざましいAI=人口知能やロボット技術の話題をとりあげられ、ロボットが、お年寄りの介護などサービスの分野で活用が期待されている反面、自動車の運転など特定の分野では、人間の雇用を奪ってしまうことも懸念されていることを説明されました。
また、軍事兵器としてロボットを活用している現実もあり、日本でも軍民両用の研究を進めようとする動きがあったり、アメリカ軍からの研究資金が、日本人研究者にも流れている実態もあることを指摘され、進化が止まらない技術をどうやってコントロールすればいいいいのか、難しい課題があることも説明されました。
会場には、これまでの著作を通じて、あるいは、テレビの出演によって、元村様を知った先輩や後輩、最年少は70期の現役学生まで幅広い世代の方々にお集まりいただき、講演の後の懇親会でも話がはずんでいました。
また、元村様の最新作で今年3月に出版されたばかりの、清少納言の枕草子のように科学についてのエッセイをまとめた、「科学のミカタ」も会場にお持ちいただき、紹介してくださいました。皆さま、興味深く手に取っていらっしゃいました。
さらにテレビの「新・情報7days ニュースキャスター」については、5月26日に出演を予定されているということで、テレビの画面を通じても、今後、ご活躍の様子を拝見できそうです。
高校30期 秋吉 亨