2016年1月21日(木)に第179回 月例会が開催されました。
今回は、高校5期の福地茂雄様に「常識を検証する」というテーマでご講演いただきました。福地様は、アサヒビール社長・会長を経て、NHK会長、東京芸術劇場館長、新国立劇場理事長などを歴任していますが、ご自身のご経験を例に挙げながら、属しているコミュニティにより常識についての認識が違うということをお話いただきました。
中でも印象深かったのは以下のお話です。
・グローバル化がすすむ現代では、バイリンガルであるのと同じくらい「バイカルチャー」であることが大事である。つまり相手の文化や背景をみながら伝えないと理解されない。
・日本はプロセスを重視し、どうやって成功したか、どうやって失敗したかを説明するが、ヨーロッパは成功したか、失敗したかの結果を重視する。
・50年来、ビールの飲み頃温度は4~8℃が適温と思っていたが、-2℃に冷やされた「アサヒスーパードライ エクストラコールド」が販売されたとき、若い人や女性を中心に苦味が和らぐと大人気であったことに驚いた。
お話に納得しながら、私自身も長年自分では常識だと思っていたことが他人にとっては常識ではなかった経験を思い出しました。福地様は、世の中の変化とともに私たちも変化していく必要があるが、変わらぬ判断基準として会社であれば経営理念、個人であれば信念や生き様等があり、一念を貫くこともできると締めくくられました。
質疑応答で会場が和んだあと、懇親会では福地様が各テーブルを回られました。いつも笑顔で気さくな福地様にお会いしたいと会場は満席となりました。福地様、お忙しい中素晴しいご講演をありがとうございました。
月例会は各界で活躍されているOBの話をうかがう機会として、大先輩から大学生まで幅広い年代で親交を深める場として、有意義な会となっており、大変おすすめです。
高校48期 奥野緑