2015年9月18日(金)に第176回 月例会が開催されました。
今回は、高校25期の繁成 剛様に「想いをカタチにする-生きることを楽しむデザイン-」というテーマでご講演いただきました。
「デザイン」というと私は奇抜な形や新しい形と連想するのですが、繁成様のデザインとは、想いをカタチし、人々の希望や夢を実現するための技術とのこと。
繁成様は、リハビリ技工士の仕事を経て、現在は東洋大学ライフデザイン学部で教鞭をとりながら、障害のある方、ご高齢の方のお一人おひとりのニーズにこたえ、福祉用具や遊具デザインをされています。
忙しい日々の中で、自分自身か身内が怪我をしたりしない限り、不自由な方の立場に立って考えることはなかなかないものですが、一方的な語り口ではなく、参加者と対話しているかのような雰囲気の繁成様の講義の中、会場の一人一人が様々な思いを巡らせる非常に貴重なひと時となりました。
今年の敬老の日の総務省からの発表によれば、65歳以上人口は3296万人(平成26年9月15日現在推計)で、総人口に占める割合は25.9%となり、人口、割合共に過去最高となりました。そのうち75歳以上人口は1590万人(同12.5%)と、8人に1人が75歳以上の時代の到来です。そんな中、高齢者一人一人の体に合った福祉用具のニーズは益々高まっていくはずです。
自分自身が、家族が、高齢になったり不自由になったときにもより幸福に暮らせるよう、繁成様の取り組みや考えが益々広まってもらいたいと感じました。
高校49期 伊熊妙子